J2第26節・アビスパ福岡−徳島ヴォルティス

観戦記を書くのは1ヶ月ぶりかな?その間もずっとレベスタに通ってはいたけれど、とても何か書こうとは思わなかった。不甲斐ない負けっぷり、実力を発揮しれない我がチームを見るのがつらくて、ただ崩壊していく様子を見届けるだけでいっぱいいっぱいだった。そんな中で、恥に恥を重ねるような監督交代劇を経ての、この一戦。衰亡の一途を辿る中、それでも、願わくば一筋の光明たらんことを。

アビスパ福岡2−1徳島ヴォルティス
得点:倉貫(10分)久藤(44分)大久保(84分)
GK 1神山竜一
DF14中村北斗
DF 2宮本亨
DF 3山形辰徳
DF17中島崇典
MF 7久藤清一
MF 6布部陽功
MF10城後寿(→中払大介79分)
MF 8タレイ
FW 9黒部光昭(→田中佑昌65分)
FW20ハーフナー・マイク(→大久保哲哉46分)
http://www.jsgoal.jp/result/2008/0713/20080200030420080713_detail.html

フォーメーションはオーソドックスな4−4−2。守備をマンマークからゾーンに戻していたが、さすがに新監督2日目で修正しきれるはずもなく、前半の守備はグダグダだった。中盤の選手も走りまわってはいたものの、相手の流動的な攻めに振り回されるばかりで、バイタルがポッカリ空くいつもの場面も相変わらず。先制された局面以外でも、DFが後手に回るケースが多かった。前半だけ見たら明らかに負け試合。
守備陣の不出来が伝染したか、攻撃陣も空回り。2トップのプレイは堅実だが怖さはなく、中盤からはパスが出てこない。両サイドが仕掛けるアタックも深くえぐるには至らず、前半はビハインドで終わりそうな雰囲気だった。前半終了が近づいたころの44分、ナカジがPAに侵入したところで相手選手からファウルを受ける。PKキッカーはタレイかと思ったら、何とスポットに向かうのは久藤。聞くところによると、監督は城後に蹴らせたかったものの、城後が拒否したので久藤が蹴ったということらしい。おい城後、まがりなりにも10番を背負うなら、もっと出しゃばれよ。PKは久藤がしっかり決めて、追いついたところでハーフタイム。
マイクに変えてジャンボを投入して、後半開始。ポストプレーからのオフェンスの構築が格段に良くなった。マイクはせっかくボディサイズで優位に立ってるんだから、その辺をもうちょっと活かして欲しいね。両サイドも効果的なアタックが増えてきて、徳島の堅い守備を崩す場面が散見された。前半に逃していた流れを取り戻しつつあるところで、黒部に変えて佑昌を投入。夏場の消耗の激しい試合で、この快速アタッカーは実にいい仕事をしてくれた。徳島DF陣を再三振り回しておいての84分、同じく途中交代で入ったハライからのパスを右サイドで受け、ステップでコースを作っておいてゴール前に左足でパス。DFラインの隙間をすり抜けたボールを、ファーサイドのジャンボがヘディングで押し込む。いやー、逆転勝利ってどのくらいぶりだろう?やられたらやられっぱなしだったこれまでからは、考えられないな。
ゲーム全体を見ると、とても褒められたもんじゃない。攻守ともにコンビネーションは合わず、ゾーンプレスどころかマークの受け渡しも曖昧で、攻撃もアドリブに頼るばかり。それでも、これから辛抱強く組織を構築していこうとする意志は感じられたし、偶然の産物とはいえ生え抜きの監督が誕生したのだから、サポとしては否が応にも期待は高まる。希望に酔ってエネルギーを充填させていけば、そのうち器に中身がキャッチアップしてくるだろう。「カラ元気でも元気」と思い定めて、チームとともに歩みを進めよう。
最後に、試合終了後の布部劇場をお楽しみください。