2008年J2第35節・アビスパ福岡−徳島ヴォルティス

スコアほどには快勝ではなかった、なあ。

アビスパ福岡3−1徳島ヴォルティス
得点:丹羽(7分)マイク(43分)久藤(82分)大島(89分)
GK22吉田宗弘
DF14中村北斗
DF 2宮本亨
DF27丹羽大輝
DF 3山形辰徳
MF 7久藤清一(→中払大介86分)
MF10城後寿(→タレイ63分)
MF 6布部陽功
MF16久永辰徳
FW19大久保哲哉
FW20ハーフナー・マイク(→田中佑昌70分)
[ J's GOAL ]J-League DATA

8月に新加入した丹羽をCBに置き、辰徳とヒサの左サイドという布陣。タレイをボランチに据えて欲しいのだが、あくまでヌノさんを使うということは、篠田監督としては来季構想外か?中盤の守備が落ち着かないと、久藤が過労死しそう。
セットプレーから前半のうちに2点取り、膠着していた終盤にダメ押しの3点目を取るという展開は非常に良かった。ただし試合をまともに見ていたら、とても安心はできないだろう。「最後の失点が余計だった」のではない。「1失点で済んだ」から喜べるのである。毎度毎度のことだが、バイタルエリアがスカスカで、飛び込んでくる相手選手を捕まえ切れていない。突破を図るアタッカーに振り回されて対応が後手に回るので、守備の枚数は足りていても攻撃をシャットアウトできない。逆にその後方のスペースを使われて、シュートチャンスを多数許してしまっていた。吉田の多くのファインセーブがなければ、大差で負けていたかもしれない。守備の再構築は急務だが、経験に乏しい篠田監督だけに任せるのはさすがに無理だろう。フロントは経験に長けたコーチを招聘してほしいものだ。
攻撃面についても、マイクは1点は取ったものの運動量も足りなければ敏捷性にも欠けていた。ジャンボは頑張ってはいるのだが孤立するシーンが多く、ボールレシーブ時の姿勢が苦しいのでチャンスにつなげられずにいた。3得点全てに絡んだ久藤の活躍だけは瞠目に値するが、ヒサも年齢的にかつてのようなキレは戻らないだろうし、城後・鈴木など若手が気張ってくれないとわがクラブの将来は危ういな。
今節の観客はわずか8800人あまり。3連休の初日としてはいささか寂しい。我々はサポーターだから文句を言いながらもスタジアムに通うのだけれど、正直こういう内容の試合では、観客を繋ぎ止めるのは難しいのではないか。我々が常勝軍団でない以上、求められるのは「敗れてなお俯かず」を実践するような爽快なパフォーマンスのはず。目先の結果と同じくらいに、チームを貫く価値観、アイデンティティの部分にもこだわって欲しいんだよな。サポも根気よく支えていかないと。