僕たちの代表

今のタイミングで「電通はホント糞だな!俺たちの代表をメチャクチャにしやがって!ジーコジャパンを応援しないクソッタレどもと一緒に死ねよ!!」とか言ったら、愛国心を持ったすばらしい人として扱われるのだろうか。なんていうか、愛情表現が歪んでますよ。僕はもっと健やかに日本を愛したいと思う。愛情が、本質的に狂気を孕むものだとしても。
シュートすべき場面でシュートしない、チャンスメイクしてもシュートをミスる、劣勢になるとずるずるとラインを下げる、攻守の切り替えが遅い、戦況に応じて速攻と遅攻を使い分けることが出来ない、いずれもわがチームにしばしば向けられる批判である。W杯予選および本大会を通じて明らかになったこれらの弱点は、次回大会までに一つ一つ潰していくしかない。日本代表はまさしく我々の代表なのだ。代表を強くするために、まず僕たちが強くならなくては。
だから、戦犯探しとか監督責任の追求とか協会批判は後においといて、今は次の試合のことを考えましょう。どうすれば敵の攻撃を最小限に食い止められるのか、敵の守備陣形に綻びを作れるのか、その綻びを決定機に変えられるのか、その決定機を得点につなげられるのか。ブラジル戦のとき、僕は日本にいますが、その魂はドルトムントにあります。そして懸命に祈ります。ほんのわずかでも、僕の祈りが勝負の天秤を傾けうると信じて。