ジダン騒ぎその2

TRAs Sports News |ジダンのレッドカード問題について
そんなこと、僕に言われても : ■Tant Pis!Tant Mieux!そりゃよござんした。■
http://blog.livedoor.jp/vitaminw/archives/50946059.html
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/fanatico/article/12
ジダンマルセイユヘッドバットについては、相変わらず喧しいようで。と言っても、僕がよく見るフットボール関係のブログでは、かなり沈静化しているように思います。むしろ社会的な話題を多く取り上げるブログとか、話題がフットボール中心でないところのほうが、この件に拘っている印象。反則を犯したのがジダンというレジェンドであり、しかも彼の現役引退試合であったこと、その試合がW杯の決勝という大舞台だったこと、そういうシチュエーションによってクローズアップされているだけで、フットボールにおいてはよくあることでしょう。許されることでないのは当然にしても、テレビの情報番組よろしく軽薄に騒ぎ立てるのはどうかと思う。あと人種差別云々言ってる人は、エトーがモンキーチャントくらった件とか知ってるのかな?まあマテラッツィに対するFIFAの聴取はすでに済んでいて、ジダンに対しても明日20日に聴取を行うようなので、週末から来週にかけて動きがあるでしょう。
上記リンクなどいくつかのエントリを読んだ上で、現時点で僕なりに思うところを書いておくと。マテラッツィジダンに対して挑発するような暴言を吐いた。しかもその内容は、ジダンだけでなくその母親や姉を侮辱するようなものであった。マテラッツィにしてみれば、その侮辱は「いつもの挑発」のバリエーションの一つだったのだろう。少なくともマテの精神文化においては口に出すことが出来る程度のものであったと。しかしジダンにとっては、マテの放った侮辱は口に出すことも許されざる暴言、タブーに触れる言葉であった。それゆえ、ただの挑発として受け流すことが出来ず、激発した憤怒を頭突きという形でマテラッツィにぶつけたと。僕はそのように推量した。
ジダンマテラッツィとでは、生まれ育った環境とか背負っている文化的背景などが大きく違う。彼らが自分の文化圏の中でだけプレイしていればぶつかることはなかっただろうが、欧州の各国リーグでは外国籍選手を主戦力に組み込んでチームを編成するのが当たり前で、またそれらトップレベルの選手たちもW杯やUCLなどリーグ戦以外でも戦う機会は多くあり、これまでも幾度となくそのような衝突はみられた。今回はたまたまジダンというレジェンドがその衝突の当事者となったために、広く騒がれてはいるけれども。最近になってサッカーにハマり出した方々には、「これも世界のサッカーの現実です。」と認識していただきたく。いまさら僕なんかが言うことじゃないんだけど、フットボールはただの娯楽でもスポーツイベントでもなくて、異なる価値観や文化がぶつかり合う闘争でもあるんです。