2006ドイツW杯ベストイレブン

いまさらだけど、ベストイレブンとか個人的注目選手とかを簡単に書いておく。今大会は前目の方よりは後方の選手、守備的な役割の選手が良かったように思う。初めてハットトリックが出なかったあたりも含め、守備にシフトした大会ということになるのかな?印象としては守備偏重とは思わないのだけれどね。
まずはGK。何と言っても、イタリアのブッフォンが良かった。ゴール前に君臨する姿は神々しいほど。それからドイツのレーマンポルトガルのリカルドが次点。PK戦での働きは2人とも凄かった。上位進出はできなかったけど、チェコのチェフも良かったね。
それからDF。センターバックはイタリアのカンナバーロとフランスのテュラム。今大会はいいセンターバックが豊富だったように思うけれど、特にこの2人は傑出。カンナバーロは個人的に大会MVP。テュラムも安定感がピカイチだった。ほかには、イングランドジョン・テリー、メキシコのマルケスポルトガルリカルド・カルバーリョなど。
あとサイドバック。左はドイツのラーム。グロッソは凄く良かったし、自分と誕生日が同じのアシュリー・コールも評価してるんだけど、あのすばらしい開幕ゴールを見せられては文句なし。右はイタリアのザンブロッタ。これは他にかなう相手がいない。状況に応じて異なるポジションをこなすユーティリティ性など、攻守ともに要所で効いていた。次点をあえて選ぶなら、ポルトガルのミゲルでしょうか。
続いてMF。ここからはどういうフォーメーションを選ぶかで選手選考は変わりそうですが。DHでは決勝2チームの4人が最高でしょう。すなわち、ピルロガットゥーゾヴィエラマケレレピルロはセットプレーやミドルシュートでゴールシーンに多く絡んだほか、レジスタとして素晴らしいゲームメイクを見せた。ガットゥーゾマケレレはその運動量とボール奪取、DFラインのカバーなど、チームの守備を支え続けた。ヴィエラは守備もさることながら、巧みな攻撃参加で攻守に効いていた。他はマニシェフリングスゼ・ロベルトハーグリーヴスなどが印象深いな。個人的に最も期待していたジェラードとランパードは・・・うん、まあ、監督を恨め。
OHは何と言ってもジダン。彼のボールキープはまさしくダンスだった。最後は日本かアメリカでやって欲しいな。サッカーの国々にフットボールのアートを描く姿を見たいよ。次点を選ぶならリケルメ。まさしくアルゼンチンの王様。モダンサッカーであれほど個性を際立たせるのは凄い。というかそんな戦術は怖くて出来ない。カカはブラジル勢ではマシなほうだったが、まあ次回に期待ですね。
SHはリベリーマキシ・ロドリゲス。ベテランの輝きに注目が集まるフランスにあって、リベリーのボールを持ったときのアタックとボールを持たないときのフリーランニングは、ともに攻守で効果的だったと思う。マキシも攻守における献身性とその決定力でチームを密かに支えた。2人とも、今大会で大きく評価を上げた選手です。次点はフィーゴ。熟練の技術はまさに匠(たくみ)の領域。期待はずれに終わったイングランドにあって、チームを統率しつつ健闘したベッカムも印象深かったな。クリスティアーノ・ロナウドは大雑把なプレイとダイブが多いので、どうも好きになれない。素材としてはいいのはわかるんだけどね。
FWはクローゼとアンリ。ストライカーが不調に終わった今大会にあって、この2人のチームへの貢献度は非常に高い。クローゼはポジショニングやオフザボールの動き、アンリはデコイランや瞬間的な裏へ抜けるダッシュが印象に残っているな。
ロナウドは3点取ってるけど、同じ3点のアンリとはチームへの貢献度が段違い。コンディション不良は2人とも同じなのにね。素材というかポテンシャル的にロナウドがアンリに劣るというわけではないのだけれど、スペースメイクもせずカカやロナウジーニョといったパサーを無駄にしたロナウドの動かなさは批判されてもしょうがない。チームの攻撃スタイルがきちんと収斂されていないから、こういう矛盾に陥るんだよ、ブラジルは。
まあこんな感じで。ドイツ大会は終わってしまいましたが、2010年に向けての戦いはすでに始まっています。今度こそ、日本の躍進する姿を見たいですね。注目する若手についてもそのうち書きます。