これは驚いた

「フォークの神様」、開幕戦・味スタに降臨−。FC東京が3月3日の07年シーズン開幕戦(広島戦、味の素スタジアム)の特別ゲストに、フォーク歌手の岡林信康氏(60)を招くことが26日、分かった。今季、クラブ側は「団塊の世代」をターゲットに観客動員増を目指しており、1960−70年代に若者から圧倒的な支持を受けたシンガー・ソングライターの岡林氏に白羽の矢が立った。
岡林氏は68年に「山谷ブルース」でデビュー。反戦、反体制運動が高まっていた当時、「友よ」「チューリップのアップリケ」などのプロテストソングは、若者の心を揺さぶり共感を呼んだ。現在は、祭りばやしや民謡を骨格にした和製ロック「エンヤトット・ミュージック」の演奏に情熱をささげている。
今季、FC東京は大量退職を迎える「団塊の世代」に対し、「ぜひスタジアムへ足を運んでもらい、FC東京のサッカーの楽しさを知ってもらいたい」と提案しており、クラブ側の掲げる「メッセージ」の象徴的な存在として、岡林氏が浮上した。岡林氏も出演要請を快諾したという。
FC東京開幕戦に “フォークの神様”降臨

かつてガチで岡林信康に心酔したような人々は、こうやって観客動員用に岡林を担ぎ出すことを潔しとしないような気もするが、それはそれ、こうやって「消費」されることすら岡林は織り込み済みのようにも思える。大体が、本当に団塊世代が岡林のプロテストソングに打たれたのなら、もうちょっと世の中は他人に優しくなっているだろうし。「失われた世代」の1人としては、結局フォーク全盛期だってムードの部分は大きかったんじゃないの、と思うのである。
でも岡林の歌は今でもすぐれた歌だと思うよ。『友よ』なんてすごくグッとくる歌詞だよね。

友よ 夜明け前の闇の中で 友よ 戦いの炎を燃やせ
夜明けは近い 夜明けは近い
友よ この闇の向こうには 友よ 輝く明日がある


友よ 君の涙 君の汗が むくわれるその日が来る
夜明けは近い 夜明けは近い
友よ この闇の向こうには 友よ 輝く明日がある


岡林信康『友よ』