ジダン騒ぎ

W杯決勝については書く時期を逃してしまったので書きませんが。例の、ジダンマテラッツィマルセイユヘッドバットかまして退場になった件について。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/wcup/06germany/headlines/20060713/20060713-00000001-spnavi-spo.html
いくつかニュースが出回ってきたのを見ると、どうやら原因は母親あるいは姉を侮辱されたためということらしい。何だろうね、「男にはキレるべき時がある」というわけでもないけれど、そりゃ家族を馬鹿にされたら怒るだろうよ。ましてや男にとって、女の身内は神聖であり特別な存在。たとえ普段は仲が悪かったりいがみ合ったりしていたとしても、他人から母親なり姉妹を侮辱されたら、僕はそいつを殺したいと思うだろうな。
もちろんジダンは批判されてしかるべきですよ。W杯決勝は世界中が注目する一戦であり、しかも稀代の英雄の引退試合でもある。勝っても負けても物語は美しく完結するはずだったのに、その英雄が自ら物語をブッ壊しちゃったんだからねえ。でもジダンってもともとキレやすいタチの人だし、フットボールの狂熱はそれくらい簡単に人をおかしくさせるわけで。外部の人がウダウダ言っててもしょうがないんじゃない?スタジアムは娯楽の場じゃないし、ピッチに立っているのは聖人君子じゃない。生身の人間同士が、お互いの肉体と精神と情熱と技術と魂と、そのほか背負ったり纏ったりした諸々のものをぶつけ合う、彼らのそんな姿に僕らは感動するんだ。あそこにあったのは、紛れもなくフットボールそのものでしたよ。