とりとめのない労働の話

僕自身が大学卒業後しばらく無職だったことや、家族の事情から、雇用や労働の問題については多少関心があったりもします。それにしても、今回のワーキング・プアといい1年半前のフリーター漂流といい、NHKはこの手のドキュメンタリーを作るのがうまいですね。年収が僕の3倍もあるような連中が流してるかと思うと、いささか妬ましくもありますが。
最低賃金とワーキングプア: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
オベリスクとエッフェル塔 労働、社会問題/ウェブリブログ
「オベリスクとエッフェル塔」について 労働、社会問題/ウェブリブログ
メイク・ワーク・ペイ: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
内容を思い切りざっくりと要約すると、

  • 貧困から脱するためには、単独の制度ではなくて年金や生活保護最低賃金などさまざまな社会政策を組み合わせることが必要。
  • 働かないことよりも働くことのほうが得になるように社会制度を構築することが、大前提として理解されていなくてはならない。

ということになるでしょうか。
労働問題って個人の観点から語られることが多いけれど、社会にとってもマイナスですよね。生産的活動にコミットしない人間にリソースをつぎ込めるのって、裕福な社会にしか出来ないことだし。一方で、文明発展の究極の目的のひとつとして、「働かなくても食えるようになる」ということもあるわけで。特に若年無業者については、活力のあるアクティブな世代が現在のところ社会的生産活動に取り込まれていないということを、われわれはもっと危機感を持って考えておくべきだと思う。ダイナミズムを失った社会は、そのぶん老成に進むのも早くなる。僕は自分の属する社会が衰退することをいまは望まないので、「何もしない」人が多くいることを望ましくない状態だと思っています。ああ、なんて中身のないエントリだこと。