U21日中韓交流戦・ホーム韓国戦

日本1−1韓国
得点:45分 ヤン・ドンヒョン、75分 増田誓志
日本
GK:1 松井謙也
DF:22 中村北斗(61分 6 細貝萌)、3 千葉和彦、7 青山直晃、14 家長昭博(67分 5 伊野波雅彦
MF:10 増田誓志(87分 23 乾貴士)、12 水野晃樹、15 青山敏弘、17 梶山陽平(84分 16 谷口博之
FW:11 平山相太、13 苔口卓也(67分9カレン・ロバート

蜂サポ的には微妙な試合。代表戦は大切だし、アジアのライバルたる韓国戦ともなれば燃え上がり方が違うし、公式戦でなくとも親善試合の意義はわかるつもり。とはいえ、Jリーグが終盤に差し掛かるこの時期、2部上がりのチームとしては貴重な戦力に余計な負担をかけたくはない。まして北斗は、そのユーティリティさもあってうちのキープレイヤーの一人なので。それが靭帯損傷で今季絶望ですか・・・。ゲームに怪我はつきものとはいえ、損をするのはクラブだけで、協会から補償が出るわけでもないしねえ。ともあれ北斗に鶴鶴鶴。
さて試合ですが、日本は平山をトップに置いた4-1-4-1のフォーメーション。青山敏がアンカーで3センター気味の配置。スタメン見たときは想像つかなかったんだけど、まさか本気で家長をSBで使うとはね。しかし序盤はその家長が効いていた。右SHの水野とともに両サイドを何度も突破し、またサイドチェンジもなかなかのクオリティ。右サイドも水野と北斗の縦の関係がいい感じで、コンビネーションでスペースを作ったりマークを剥がす場面が見られた。ただサイドからのクロスボールは全体に良かったのだけれど、中央突破とかミドルシュートを撃つシーンはあまり見られず。サイド一辺倒では相手も対応しやすいから、真ん中からも攻めてください。平山は前よりは遥かにマシになっていて、ハイボールの競り合いだけじゃなくタメを作ることでも貢献できていた。けど彼は本来ヘッドじゃなくて、ボールを貰ってからターンしてシュートにいくプレーにその良さがあるので、まだまだ本調子とはいえない。しっかりクラブで牙を研いできて欲しい。
増田は点を取ったしパスなどでアタッカーとしてのセンスを感じさせたけど、クラブで見せていたキレは感じられず。梶山にいたっては、時折見せるボールキープはともかくとしても、全体としてはその才能に見合わないパフォーマンス。好調時とは雲泥の差だな。2人とも1トップなんだからもっと追い越すプレーを心がけるべきだろう。水野はチームで1番良かったと思う。クロスボールだけじゃなく突破力もすばらしいものがあり、韓国を脅かしていた。逆に左サイドの苔口は、イマイチそのスピードを生かせていなかったような。
守備面はあまり良くない。韓国は中盤を飛ばして一気にロングボールを入れる攻めが多く見られ、DFが跳ね返してもセカンドボールを拾われてまた攻められる。中盤省略だとプレッシングが有効性を失うので、守備のラインが下がりやすい。また守備時に前後の動きを強いられるので、時間が経つにつれて体力を奪われ、後半の運動量が落ちていたと思う。ちょっとありえないような連携ミスも多く、危なっかしくてハラハラした。千葉・青山直の両CB、アンカーの青山敏のいずれも、守備面での絶対的な強さは感じられず。特に青山直はもうちょっとできるイメージがあっただけに、何とも歯がゆい。
その他ポジティブな点としては、交代で入った細貝・伊野波が意外にも良かったことだろうか。細貝は急造SBにしては攻守ともに悪くなくて、攻めあがってのミドルシュートも見せていた。伊野波も左サイドを攻めあがってミドルを撃ったり、それなりに安定した守備を見せて、2人ともバックアップとしての機能性をアピールできたと思う。カレンは前の試合よりは良くなっていて、持ち前の運動量を発揮していたけど、イマイチ怖さが感じられない。サイズとスピードは武器になっているから、遼一を見習って技術を向上させるべき。
あと谷口の出場が終了間際で、本田・枝村は出場せずに終わったんだけど、この豊富なMF陣をどう生かすが悩みどころだろう。下の世代には梅崎・柏木らもいるし、乾だって十分資格がある。それに対してFWはファーストトップが足りない。ハーフナーでも森島でもいいから、平山と競う人材が必要。それからトップじゃないけど前俊の復調は絶対必要。守備陣は、水本・西川の怪我の回復を待って、それから青山直が復調すればとりあえずよし。3バックなら下の世代から福元とか。伊野波だって適性あるし。あとは来シーズンの昇降格次第かね。うちの北斗・柳楽だけじゃなくて、柏の小林や、神戸の河本と丹羽、昇格しないけどヴェルディの一柳とかね。セレッソの藤本もか。なんだ、結構人材はいるな。
反町監督は新潟時代と違って分厚い選手層からベストの布陣を見つけなくてはならない。召集されたくない試合でも文句言いたいのを我慢して協力してるんだから、きちんと理にかなった選考をしていただきたく。年明け2月には、もうオリンピック予選ですよ。