ニヤゾフ大統領急死

【モスクワ=緒方賢一中央アジアトルクメニスタンで、旧ソ連時代末期から20年以上にわたり独裁支配を続けたサパルムラト・ニヤゾフ大統領が21日未明(日本時間同日早朝)、死去した。66歳だった。
国営テレビが伝えた。糖尿病と心臓病を患っていた。強権指導者の突然死をめぐり様々な憶測が出ている。極端な個人崇拝に基づく統治が終焉を迎えたことで、後継体制が大きな焦点となった。
葬儀は24日に行われる予定で、ベルドイムハメドフ副首相が葬儀委員長を務める。憲法は国会議長が大統領の職務を2か月間代行すると規定する。しかし、インターファクス通信によると、アタエフ議長は21日、刑事事件の捜査対象となったため、同副首相が大統領代行に就任するという。刑事事件の内容は不明。
ニヤゾフ氏は旧ソ連トルクメン共和国の共産党第1書記を経て、1990年に共和国大統領に就任。国民に絶対服従を強いて対抗勢力を徹底弾圧し、北朝鮮並みと言われる強権的な独裁国家を築いた。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061221it13.htm

これはかなりビックリした。トルクメニスタンといえば、世界にわずか4つしかない永世中立国の1つ*1。といっても北朝鮮と同様の独裁国家だが。後継者を定めないうちの独裁者の急死であり、トルクメニスタン天然ガスの産出国であることと合わせて、今後の中央アジアの情勢は要注目か。ちなみにニヤゾフ大統領の子供はビジネスマンで、政治にはあまり関心がないそうなので、世襲にはならないみたい。ニヤゾフ関連のエピソードで言うと、口パクを法律で禁止したり、首都以外にある図書館と病院を廃止したことがよく知られている気がする。

*1:1995年12月に国連で承認。残りの3つはスイス、リヒテンシュタインオーストリア