素人にもわかったアビスパの迷走

髪が伸びたので正月も近いし切ってきた。付き合いの長いそこの美容師さん(歳はおそらく50前後)と、アビスパのJ2落ちについて少し話す。曰く、「アビスパは引き分けばかりで勝てないという理由で松田を解任したけど、あの引き分けは良い引き分けだったんじゃないの?」と。ええ、全くそのとおりなのです。
ここでは何度も触れたことだけど、J2上がりのチームがあのように引き分けを繰り返しているということは、負けきってもいないと見ることもできる。攻撃力を上積みできれば勝敗を引っ繰り返せた試合はいくつもあった。松田監督は攻撃陣の補強を求めていたが、フロントはそれをほとんど怠ってしまった。フロントの無責任体制は厳しく批判されてしかるべきだろう。
アビスパはいわゆる親会社を持たないクラブだ。福岡市といくつかの有力企業(九州電力など)からの出向者で運営されており、いわば寄り合い所帯である。一勢力がクラブを恣にすることはないが、責任主体がないために攻めの経営ができないという弱点を抱えている。この点、大分トリニータサガン鳥栖には遥かに後れを取っている。羨んでいてもしょうがないが、正直羨ましい。
福岡に縁がある名の通った有力企業はいくつかある*1が、やはりスタジアムに通うサポーターを増やしていくのが一番堅実な道だろう。サポーターがフロントに対して建設的な批判を繰り返し行うことが、遠回りだが現体制においては効果的だと思う。マリノスサポ辺りではシーチケ不買運動も起こっているようだが、正直アビスパでそれをやっているとクラブが持たないのではなかろうか。チームの改革に有効な方法は、各クラブの状況によってまちまちなのですよ。

*1:ソフトバンクはもちろんだが、レベルファイブとかも有名ですね