J2第1節・サガン鳥栖−アビスパ福岡

気を引き締めねばと思いつつ、頬が緩んでしまいますね。

サガン鳥栖0−5アビスパ福岡
得点:アレックス(6分)布部(13分)林(57分)アレックス(59分)田中(69分)
GK 1 神山竜一
DF20 山形辰徳
DF17 川島眞也
DF 2 宮本亨
DF 8 チェッコリ
MF18 山形恭平(60分→ 久永辰徳
MF 6 布部陽功(71分→ 城後寿
MF 3 アレックス
FW11 田中佑昌
FW19 林祐征(68分→ 宮崎光平
FW10 久藤清一

開幕がアウェーな上に鳥栖とのダービーと、前年のJ1クラブとは思えない仕打ちですが、ともかく鳥栖スタに参戦。JR鳥栖駅から徒歩3分で行けるので、非常にありがたい立地ですよね。試合開始前の練習を見ながら、今年もサッカーが見られることの喜びを、あらためて噛み締めていました。観客数は1万4千人だったそうですが、少なくとも3千人以上は蜂サポだったんじゃないでしょうか。メインスタンド・バックスタンドともにアウェー寄りはネイビーユニが多かったし、ゴール裏の人数ではこちらの方がぎっしり詰まっていたような。
さて、リトバルスキーは4−3−3を基本フォーメーションにチームを作ってきていたが、試合開始して数分でCBの川島をトップに上げ、3−5−2にフォーメーションを変更。この策が当たった。
1点目、トップに上がった川島がボールを受けて左サイドにはたき、久藤がすかさずゴール前にクロス。林の動きにつられたか、上がってきたアレックスがプレッシャーの薄い中をシュート。複数の選手の連携で敵の守備陣に綻びを作り、フリーの選手が決めるという、ある意味もっともアビスパらしいゴールだった。2点目、いきなりのフォーメーション変更に鳥栖が戸惑っている中、林のパスを受けた布部が敵DFと競り合いつつミドルシュート。ゴール左隅ぎりぎりに突き刺さる、素晴らしくテクニカルなゴールだったと思う。これはもう一度やれといっても出来るかどうか解らないなw。スコアを2−0としたところで川島がDFラインに帰っていった。
守備陣については、新加入のチェッコリが多少フィットしてない感はあるが、川島の高さ、宮本のラインコントロールと奮闘が良い。それに輪をかけて中盤の守備が非常に良い。布部のアンカーぶりもさることながら、恭平の運動量が抜群。広く激しく動き回り、敵ボールホルダーと競り合っていた。危なげなく前半終了。
後半開始。鳥栖はユンを入れる。3点目、セットプレー崩れでボールがゴール前にこぼれたところを、林が飛び込んで決める。待望のCFWのゴール。この日の林は何度かゴール前で決定機に絡んでおり、ポストプレーもそれなりにこなしていた。数年前、アテネ五輪世代の代表候補にまでなった林が、これで覚醒してくれると良いのだが。ゴール後のヒゲダンスが御愛嬌。4点目はアレックスのフリーキックから。林がゴール前に飛び込んだ動きが相手キーパーのブラインドになったのか、誰もボールに触らないままゴールに飛び込んだ。林、ナイススルー。5点目は田中佑昌。流れるようにボールが周り、1トップに入っていた佑昌がトゥーキックでゴールに突き刺した。この日の佑昌は右ウイングで激しく動き回り、豊かなスピードを存分に生かしていた。動きの質自体はまだまだだが、デビュー当時は90分持たなかったことを思えば、終盤までスピードを保てるようになったことは喜ばしい。このままレベルアップしていけば、北京五輪代表も夢ではないと思う。
試合全体を振り返ると、得点差は大きく付いたものの、前半に2点奪ったことがすべてだっただろう。鳥栖は悪い部分ばかりが顕在化し、福岡は良い部分ばかりが出た。実力以上の差がついたといっていい。開幕戦でダービーというのはただでさえ難しいし、鳥栖は高橋やユン、山口など主力を欠いたままで試合に入ってしまった。早いうちに福岡がリードしたことで、鳥栖の選手は明らかに浮き足立ち、運動量も試合が進むにつれて落ちていった。一方の福岡は、布部が頻繁に声を出してチームを鼓舞し、久藤の絶妙のポジショニングによってボールポゼッションを落とさず攻撃の形を作った。この2人を得たことはあらためて福岡にとって僥倖であった。一昨年のセレッソに感謝すべきであろう。まあ当時のセレッソの監督は、今は福岡で強化部長をやっているのだがw。
開幕戦は最高の結果で迎えることが出来たが、これで喜んでばかりもいられない。前述のようにこの試合は鳥栖の出来があまりにも悪すぎたので、今後は相手チームが激しくプレスをかけてきて、自由に動けなくなった状況でどれほど局面打開ができるかが鍵になると思う。次節は10日、モンテディオ山形博多の森に迎えてのホーム開幕戦。こちらもしっかり勝って、勢いに乗りたいところ。
http://kyusyu.nikkansports.com/soccer/jleague/avispa/p-ka-tp0-20070305-165257.html
http://www.nishinippon.co.jp/nsp/avispa/20070305/20070305_001.shtml