J2第11節・アビスパ福岡−セレッソ大阪

アビスパ福岡2−2セレッソ大阪
得点:リンコン(16分)前田和哉(56分)中山昇(64分)林祐征(78分)
GK 1神山竜一
DF20山形辰徳
DF17川島眞也
DF 2宮本亨
DF16久永辰徳
MF 6布部陽功
MF10久藤清一(→古賀誠史68分)
MF11田中佑昌
MF18山形恭平(→林祐征68分)
MF 3アレックス
FW 9リンコン(→宮崎光平75分)
http://www.tbs.co.jp/supers/game/20070425_4385.html

久しぶりの平日ホームの試合。J1だったらほとんどの試合は土日に行われるけれど、48試合を戦うJ2ではミッドウィークにも試合を開催する。ある意味、平日ホームはJ2の醍醐味とも言えるだろうか。仕事を片付けて大急ぎで博多の森へ向かったが、スタジアム行きシャトルバスの車内は存外サラリーマンが多かった。休日でも8千人前後を推移している観客数なのに、何で水曜に6694人も集まるんだろうね?
さて、当日の報道にもあったように、この試合はチェッコリがDFラインからはずれ、久永が左SBに入った。チェコ疲労も溜まっているし仕方ないところではあるが、代わりが久永ではねえ。いや久永が悪いプレーヤーという意味ではなく、むしろ今のアビスパにあっては経験の面でも知性の面でもアビスパに必要不可欠な選手なのだが、やはり彼は高い位置でこそ生きるプレーヤーだろう。いまいちSBとしての動きとしては拙く、危なっかしい場面が見られた。
しかしそれ以上に、この試合ではCBを始めとして全体にミスが多すぎる。セレッソの面々はアグレッシブによく動いていたが、アビスパの選手は迷子の状態になっている場面が多く、また判断力も悪くて自分でピンチを多く作っていたように思う。例えば相手選手と距離があるときは、あわてて蹴らずに少し持ち上がって角度を見極めつつパスを出せばいいのに、拙速なロングパスで簡単にボールを失っていたし、逆に相手選手との距離が詰まっているときでも、体勢を整えるべく何度もボールを触ってから長いボールを送ろうとし、あげく中途半端な強さのパスを出してしまって拾われるシーンが目に付いた。せっかくワンチャンスで先取点をもぎ取ったのに、あのように頭の悪いプレーを連発しているようでは勝ち目は薄い。実際後半が始まってから何度も「危ないぞ危ないぞ」と思っていたら、簡単に逆転を許してしまった。1点目もさることながら、2点目はDFとGKがともにミスしている。意識統一をしっかりして欲しい。
攻撃陣については、先制ゴールは実にきれいなものだった。佑昌のクロスは鋭く、リンコンのヘッドも実に巧みなファインゴール。得点後にコーナーフラッグにキスするパフォーマンスはご愛嬌。ただアレックスがしっかり抑えられて迷子気味だったので、全体としては攻撃は低調。こういうときはボランチサイドハーフがしっかり攻撃の起点になって、FWやアレへのマークを分散させたいのだが、連携がいささか拙劣で、散発的な攻撃に終始していた。守備陣については危ない場面をラッキーで凌ぐことが多く、また個人的印象ながらレフェリングも多少乱れ気味で、対応に苦労しているようだった。まあ審判に苦慮するのはセレッソも同じことだが。
結果からすると、セレッソの勝ちゲームを何とかドローに持ち込んだという感じ。中盤の布部や恭平は連戦のせいか非常に疲れているようだが、こういうときは若手も多少は使って欲しいものだ。また判断力やゲームを読む力に欠けてはアビスパでも屈指の久藤は、できるだけ長い時間ピッチにいて欲しい。この辺りはリティももう少し運用を考え直してもらいたい。この試合は井原・大熊といった代表スタッフが視察に来ていたそうだが、こういうときこそ絶好調の城後を見せたかったなあ。早く戻ってきてくれよ、城後。
アビスパの次節は29日の日曜にアウェ−徳島戦。そして5月3日にホーム湘南戦で第1クールは終了。現在は10試合で勝点18の3位。夏のスケジュールも厳しくなるし、2連勝するつもりでGWを乗り切って欲しい。