寛容と配慮

まはる殿下が書いておられるのにちょっと絡んで。

まぁ基本的には「ゾーニングの問題」に尽きると思うし、その文脈においては親としてのまともさとか社会の子供への寛容さとか余り関係ないのですよね。ただ、それが一概に「居酒屋」ならってよりは、「世代を限定することによって心地よさが確保される」と位置づけられてる場であるならば、そういう場に余り子供をむやみに連れてくものではない、みたいな部分がボトムラインとはなるのでしょう。ぶっちゃけ、居酒屋でも例えば駅前の狭い路地のアットホームな焼鳥屋なんかだったら、そういう家族でちょっと酒引っ掛けながら飲むみたいなのは許される面はあるだろうし、逆にチェーンの居酒屋にそこまでのウォームハートは期待できまい、みたいなのも。結局子供を排除するゾーニングは子供じゃない親世代にも利益ではあるのだから、その意味ではあらゆる飲食店で同様の寛容さを求めるのはどうか、みたいな部分はある一方で、そういうのを頭ごなしにDQN扱いするのも偏狭に過ぎるようにも。
リハビリ程度に二題。 - 殿下執務室2.0 β1

あくまで自分の身の回りの実感という留保はつけておきますが、「子供を同席させる」ということへの周囲の人々の理解については、大抵のシーンにおいてすでに視線の不寛容さとしては解消されているように思います。以前に子連れ通勤のエントリで似たようなことを書いておられますが、世間一般的には結構 with their childrenに寛容な視線を送っているのでは、と。
一方で、その寛容さはあくまでそのような空気を醸成しているに過ぎず、子連れに対して周囲が積極的な配慮までもしてくれるかというと、そいつはちと微妙な感じ。隣席に子供がいたら喫煙席に座っていても煙草を控えるかというとそこまではしてくれないし、自分の快適さを犠牲にしてまで余所様の家族連れに配慮はしないのではないかという印象。ざっくり言うと「こっちに迷惑かけなきゃいーよ」という水準で落ち着くような気がします。
そのあたり、大規模チェーンの居酒屋なんかはファミリーでの来店についても接客マニュアルは整備されているでしょうし、ファミレス並に子供用メニューを充実させているところもあるので、システマティックにウォームハートを提供してくれるという意味ではよろしいのではあるまいか。まあ結局のところ、親がメリデメを見極めるべしというところに帰着する話ではあります。