5400人の「難民」

まだ厚労省の報告書をまともに読んでおらず、新聞報道程度の情報しかありませんが、ウェブ上でいろいろと騒がれていたわりには案外少ないなという印象です。労働・福祉行政は他にも問題ある案件を多く抱えているので、この人数だと優先順位は下の方でしょうね。
それから年齢別に見ると20代と50代に対象者の山があるそうですが、やはりこれはホームレスの問題と捉えるべきではないかなあ。中高年に多かったホームレスに、ワーキングプア経由で若年ホームレスが流れ込んできたと。だとすれば、わざわざ「ネットカフェ難民」とネーミングして新たなカテゴリーを設定するよりは、従来からあったホームレス層の内的差異として考えた方がすっきりする気がします。
今年1月の厚労省調査によると全国のホームレスの数は18564人。また今回の調査によるとネットカフェ難民の大半は他の宿泊場所とも併用しているそうで。ホームレス対策は多少なりとも福祉行政の積み重ねがあるわけですから、そっちと合わせてやるのが合理的ではないでしょうか。リソースは集中投下するのが常道ですよ。