J2第37節・アビスパ福岡-湘南ベルマーレ

あまりに不甲斐ない試合で不満だらけですが、明日にはもう鳥栖とのダービーなので。

アビスパ福岡0−1湘南ベルマーレ
得点:石原直樹(82分)


GK 1 神山竜一
DF20 山形辰徳
DF13 柳楽智和(→川島眞也70分)
DF 2 宮本亨
MF11 田中佑昌
MF 7 宮崎光平(→長野聡83分)
MF 6 布部陽功
MF10 久藤清一
MF16 久永辰徳
MF 3 アレックス
FW 9 リンコン(→長谷川悠71分)
http://www.jsgoal.jp/result/20070200030620070830_detail.html

まず湘南についての印象ですが、非常によく整ったチームでした。豊富な運動量、統制された組織力、劣勢の中でも相手のスキを狙う勝利への貪欲な姿勢、どれをとっても福岡より1枚上でした。昨年や一昨年の福岡があんな感じだったんじゃないかなあ。対するアビスパは、前節の逆転負けの影響か、全体として動きの重い選手が多く、また集中力の欠けた散漫なプレーが目立ちました。湘南の決定力不足と神山の好セーブに助けられて1点差で済みましたが、これがJ1だったら大敗していたでしょう。
アレックスのFKや光平の突破など好機もありましたが、普通に力負けですね。まともにプレイしていたのは辰徳と神山、あとはせいぜい久藤と柳楽でしょうか。その柳楽にしたって3バックの真ん中はほとんど経験がなく、足を攣っての交代。チェッコリの代わりは亨を左に回して解決しようとしたリティですが、その亨の出来が非常に悪い。またDFのフォローに入る布部もミス多発。これなら最初から聡を3バックに入れて、柳楽をアンカーに置いておけばよかったのに。
攻撃面についても、ヒサ・アレ・佑昌がいずれも良くない出来。特に佑昌は、走ってクロスを上げることに終始していて、中に切れ込んでシュートを狙ったり後衛とコンビネーションを取る動きが全く見られず、挙句にはボールを取られても止まって上を向くばかり。複雑なプレイを苦手とするのはわかるけれど、せめて守備意識は高く保ってほしいもの。逆サイドのヒサは守備はきちんとやっていたものの、攻撃面では相変わらず単騎特攻を繰り返すだけ。久藤・アレがもうちょっとフォローに動けば解決できるのですが、その場合は佑昌・光平・ヌノさんのポジショニングが問題になるんですよね。3人が逆サイド・敵陣バイタル・自陣バイタルに位置取りしていればうまく対応できるけれど、どうもポジショニングや連携がよろしくない。結局は相手の組織的かつシンプルな攻撃に晒され続け、失点してしまいました。うまくしのいで得点して逃げ切る可能性もあったとは思うけれど、それで問題が先送りされるよりは良かったでしょう。
今回の采配の問題点としては、まず先制を許してから追い付くための戦術がまるでないこと、パワープレーを好んでやるくせにクロッサーである誠史を起用しないまま移籍させるなどの硬直した選手起用などでしょうか。とにかくこの試合については、選手・監督ともに勝利への道をたどっていませんでした。札幌・京都も負けたために上位の勝ち点は動かず、アビスパは仙台に抜かれて4位。昇格の可能性はもちろん大いに残っていますが、このやり方で来シーズンはどうやって戦っていくのか。そろそろフロントはきちんと考えた方がいいでしょうね。