2008年J2第8節・アビスパ福岡−サガン鳥栖

さあ九州ダービーですよ。映像はいつも通り http://4media.tv/soccer/club/avispa/ からどうぞ。

アビスパ福岡2−0サガン鳥栖
得点:佑昌(12分)亨(37分)
GK22吉田宗弘
DF14中村北斗
DF 5長野聡
DF13柳楽智和(→布部陽功85分)
DF 2宮本亨
MF11田中佑昌(→ 山形辰徳75分)
MF 7久藤清一(→城後寿46分)
MF 8タレイ
MF16久永辰徳
FW19大久保哲哉
FW25グリフィス
[ J's GOAL ]J-League DATA

今シーズン好調を保つサガン鳥栖をホームに迎えての九州ダービー。試合前の順位も11位と2位と非常に開きがあり、正直なところリティ解任のための生贄試合となるんじゃないかと複雑な気持ちでレベルファイブスタジアムに赴いたのですが、蓋を開けてみれば、堅守の鳥栖から珍しく2点を奪っての快勝。…ゴールは非常にラッキーなものではありましたけど。
この試合でまず良かったのはグリフィス。中央だけでなくサイドからもウイング的なプレーで突破を繰り返し、単なるCFWに留まらない働きを見せてくれました。先制点は、そのグリフィスが相手DFがボールを持ったところに高い位置からつっかけて奪い、真ん中に上げたクロスを佑昌が素早くトラップ、そして左足でゴールに突き刺した見事なもの。グリフィスの動きは非常に良く32分の鳥栖DF柴小屋の退場も、グリフィスに対応してのもの。ただし、どうもこの場面では柴小屋はグリフィスとさして接触していなかったようで、これは昨シーズンのダービーでも主審だった鍋島氏がシーズンをまたいでの帳尻合わせをしたような気もするが、ともかく新たに因縁を作るのは勘弁してもらいたかったというのが素直な感想。
追加点は前半37分。鳥栖がセットプレーなどでこちらのゴールをしばしば脅かし、一進一退になりかけたころ。左サイド中央部からの亨の適当フィードが、なぜか鳥栖のキーパー赤星のファンブルを誘い、ゴールラインを割る。赤星は今日21日が誕生日だそうだけど、一生忘れられない「バースデーゴール」だろうな。
一人少ないうえに珍しく失点を重ねて焦ったのか、鳥栖の攻撃はあまり機能していなかった。組織力は保たれていたしコンビネーションの合ったシンプルな攻撃は怖さを感じさせたが、初先発を果たした亨・柳楽をはじめ、アビスパDF陣はいつになく出足の一歩が早く、前節ほど棒立ちになる場面はなかったと思う。結果論ながらシャットアウト勝利したことは今後につながるだろう。
鳥栖DFを崩して勝ったとは到底言えず、この勝利に浮かれている場合ではないけれど、守備における運動量と組織を保ち、セーフティを心がけつつ愚直にアタックを繰り返して勝利を得たことは喜びたい。このまま若いDF陣を使い続けて育ってくれれば、無駄に思えた今シーズンも多少のポジティブな要素を得たといえるだろう。相手の鳥栖については、退場者がいなければ天秤はどちらに傾いたか分からなかったと思うし、この敗戦で気を引き締め直すことができれば、昇格戦線に絡んでいけるんじゃないだろうか。少なくともチームの組織力や統率の部分ではリティアビスパより1枚も2枚も上と言わざるを得まい。
ところでダービーといえば敵チームやサポを挑発するのが定番で、まあいつものように互いにダンマクやコールで煽っていたのだが、ミスった敵キーパーを煽る赤星コールとか、早いうちに先制した直後の「博多でも田舎でも〜♪」のコールは、何とも下品な印象を受けた。相手を挑発することと相手を貶めることは別のはずで、レベスタはアクセスもグルメも高評価を受けているだけに、サポの作りだす雰囲気が品の悪さを助長するのはあまり気分が良くない。オブリはいい加減にあの路線を変えてはどうか。